• A Proposal of Height Map Image Generation Method with Desired Tactile Feeling Based on Image Features
    画像特徴量に基づく所望の触感をもつ ハイトマップ画像生成手法の提案

    金本 拓馬 (2023年3月博士前期課程修了)

    人間は視覚,聴覚,嗅覚,味覚,触覚のいわゆる五感に代表される様々な感覚を持っており,人はこれらの組み合わせによって外界の事象や物体を認識し評価している.五感の一つである触覚は,物に触れる際に生じる感覚であり,人が外界の物を評価する上で特に重要な要素の一つである.製品の品質として性能や機能性が求められる一方で,近年は差別化を図るため製品の質感や美観といった感性品質に注目が集まっている.触覚が製品評価において視覚の次に重視されていることや,製品触感が品質評価に対して影響を与えていることなど,製品触感の消費者行動への影響は先行研究の中でたびたび指摘されており,製品開発において触感デザインに対する要求が高まっている. 表面形状データは,設計段階の3D モデルから十分取得可能である点から,製品の試作を行う必要がなく,こういった手法は実用性の高いデジタルツールとなりうる手法の1 つである.しかし,従来の触感評価は,表面形状に対して,一方向的に触感評価を行うものが多く,設計者に対して形状が要求を満たす触感か否かを示すことは可能であっても,どのように設計を行うと良いかといった設計上の指針となるものではなかった.そのため,複雑な依存関係にあると考えられる様々な触感の項目について,所望の触感を有するよう表面形状を最適化することができれば有用であると言える.そこで,本稿では表面形状データに基づくハイトマップ画像から触感推定を行い,所望の触感をもつハイトマップ画像生成手法を提案する.

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