Proposal of tactile mel scale and its application to the evaluation system of haptic sensation
触覚メル尺度の提案と触感覚評価システムへの応用

静野大樹(2019年3月博士前期課程修了)

製品の感性品質向上のための要素として触覚は重要な感覚の1つであり,定量評価手法が必要とされている.本研究では,表面を指でなぞったときの振動によって感じる感性を予測するための手法として,人間の音高の知覚尺度であるメル尺度の考え方を応用した,触覚メル尺度を提案する.触覚メル尺度は,従来研究から明らかにされtれいる,触覚振動感度閾値を活用して定義する.提案法の有効性を検証するために,素材特性の異なるフィルムに対して,アクティブタッチで感性評価実験を行った.その結果から感性評価と振動との関係性を考察し,従来の振動評価方法と提案法との比較を行った.有用性の比較方法として回帰分析を用いて,従来法であるパワースペクトル密度,メル周波数ケプストラム解析,そして提案法である触覚メル周波数ケプストラム解析の比較を行い,提案手法の有効性を検証した.