Tremor prediction by the Calculation of endpoint muscle activation compliance
(筋活動度コンプライアンスを用いた手先振戦予測)

村田 拓也(2018年3月博士前期課程修了)

人間の身体各部は機械的に振動しており,この無意識的な機械振動は振戦と呼ばれている. 本論文では,運動指令の揺らぎによって発生する振戦の空間特性を,筋活動度コンプライアンス楕円体から予測することが可能ではないかと仮説を立て,振戦の空間特性を予測するために,手先コンプライアンス楕円体を用いることの有効性について検証した.まず筋活動度と手先の変位の関係を表す手先コンプライアンス楕円をシミュレーションによって描画した.また手先振戦の軌道を計測し,それを内包する楕円を描画した.両者を比較することにより.形状や傾きなどの特徴がある程度類似していることを確認し,また共収縮の影響を考慮することによってさらなる予測精度向上が見込まれることを示した.