触感評価技術の開発とコンピュテーショナル触感デジタルデザイン

研究背景
CMF(Color(色)、Material(素材)、Finishing(加工))は,“モノ”の美しさ,品質向上,表面保護,コンセプト表現,機能性向上において不可欠であり,工業製品等ではCMFに基づいた表面処理が高い付加価値を生みます. 本研究では,CMFにFeeling(感覚),Function(機能),Form(形状)の要素を加え,感性的価値を考慮した触感デジタルデザインの基礎技術ならびにデザイン支援ツールの開発を行っています.

研究内容概要
1.触感評価技術の開発
指先位置や振動,押しつけ力が計測できる装置を開発し,なぞり操作時の物理的挙動をデータとして蓄積できるシステムを開発しています.これらの技術により複数の特許を出願・取得しています.
2.触感計測によるモデル式の構築
計測したデータならびに触感官能評価アンケート結果と物理パラメータとの関係性を統計的に解析し,摩擦感・快不快などと相関関係を評価しています.また個人属性や性格傾向との関係性についても調べています.これらの知見をベースに,物理情報から人の感じる触感を予測するモデル式の構築にもチャレンジしています.
3.触感デザインのプロトタイピングと支援ツール製作
3D CADソフト(ライノセラス)用のプラグインとして,表面処理パラメータを変えて触感テクスチャのデザイン支援をできるツールを開発しています.またおもしろい触感テクスチャをもつプロトタイプをデザイナーと協力して製作し,触感価値を付与したデジタルデザインの普及・啓発に努めています.

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Grasshopperによる高付加価値・触感デジタルデザイン (アプリクラフト社のページ)

コンピュテーショナルデザインによる触感デジタルデザイン支援ツールのチュートリアルムービー 【1】 【2】

代表的な特許・論文

  1. 触覚評価システム、触覚評価方法及びプログラム, 栗田雄一, 特願2019-104755 on June 4, 2019
  2. 工業製品デザインシステム、方法、およびプログラム, 栗田雄一,辻敏夫,近藤雅也,岸下優介, 特許第6495888号 on March 15, 2019
  3. 触覚評価方法ならびに触覚評価システム, 栗田雄一,辻敏夫,荒川剛, 特願2016-135730 on July 8, 2016
  4. 人体運動評価装置、方法、およびプログラム, 栗田雄一,辻敏夫,櫻田浩平, 特許第5991532号 on August 26 2016
  5. Taiju Shizuno, Tsuyoshi Arakawa, Toshio Tsuji, and Yuichi Kurita, Prediction of Affective Feeling of Tactile Texture Based on Measurement of Fingertip Deformation, IEEE International Conference on Systems, Man, and Cybernetics (SMC2018), Miyazaki, Japan, October 7-10, 2018
  6. 今岡恭司,深田雅裕,栗田雄一, フリータッチ動作における触感と表面テクスチャの関係性の考察, ユビキタス・ウェアラブルワークショップ2019, 10-1, 兵庫,2019.12.20-21 ( 優秀プレゼンテーション賞 受賞 )
  7. 深田雅裕,辻敏夫,栗田雄一, 能動的指先なぞり速度は素材テクスチャの摩擦,表面粗さに応じて変わる, 第19回システムインテグレーション部門講演会(SI2018), 2A2-12, 大阪,2018.12.13-15 ( 優秀講演賞 受賞 )
本活動にかかわる研究助成,連携企業など
  • 2018年度 東広島市政策課題共同研究事業:感性的価値を製品に付与する触感デジタルデザイン技術の開発(研究代表者)
  • 2016〜2019年度 科学技術振興機構戦略的創造研究推進事業(JSTさきがけ)「社会と調和した情報基盤技術の構築」研究領域「個性と調和する人間機械システム設計論の構築」(研究代表者)
  • 2013年度〜 国立研究開発法人科学技術振興機構(JST)研究成果展開事業「センター・オブ・イノベーション(COI)プログラム:精神的価値が成長する感性イノベーション拠点」(研究分担者)
  • 株式会社アプリクラフト
  • 株式会社ピクセルエー
  • カナエデザインラボ