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第296回 ロボットリハビリテーションセンター

2012.02.02

兵庫県立総合リハビリテーションセンター内にある兵庫県立リハビリテーション中央病院には,今年度からロボットリハビリテーションセンターが設置されています.
http://www.hwc.or.jp/hospital/robot/

このロボットリハビリテーションセンターは,「ロボットテクノロジーをリハビリテーション手段として活用し,効果的なリハビリテーション手法を開発・提供すること」を目的として設立されたもので,センター長は本研究室の共同研究者でもある陳 隆明先生です.
陳先生は兵庫県立リハビリテーション中央病院のリハビリテーション科部長・整形外科部長も併任されており,日本の電動義手処方分野における第一人者です.
生体システム論研究室では筋電グループを中心として筋電義手・バイオリモート研究会を開催しており,数年前から陳先生に参加していただいています.

平成24年1月21日(土)から約1週間,筋電グループの村上 隆治君,中村 豪君がロボットリハビリテーションセンターに滞在し,本研究グループで開発中の筋電義手操作トレーニングシステムの臨床実験を行いました.
実験には,総合リハビリテーションセンターの患者さんや作業療法士,義肢製作所の方々がご協力くださり,ほぼ計画通りにトレーニング効果の検証実験を行うことができました.

研究室で開発した基礎的な技術を,実際の医療現場で役立つレベルにまで高めていくことは容易なことではありません.
けれども,私たち生体システム論研究室で開発した技術シーズを核として,医師や療法士の方々との医工連携,協力企業の方々との産学連携を組み合わせれば,世界標準技術の確立も夢ではないでしょう.
本研究室独自の工学技術を駆使し,治療を受けておられる患者さんや医療に携わっておられるメディカルスタッフの方々を効果的に支援できるよう,今後も取り組んでいければと思います.