生体システム論研究室とは

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  • 辻 敏夫

進化のプロセスを通じて自然界に育まれた生体には,現在の工学技術では実現できないような極めて巧みで高度な生体機能が備わっています.そして,そのメカニズムを解析することは生体機能の解明のみならず,さまざまな新しい工学システムの開発につながる可能性があります.

私たち生体システム論研究室では,生体の秘密に迫るというサイエンティストの目と人間の役に立つ機械を開発するというエンジニアの目という2つの目で,生体機能の特徴を理論・実験の両面から工学的に解析し,生体システム特有の新たな原理を見出すこと,さらにその原理に基づいた新しい医療福祉機器,産業機器を創出することを目指して,日々,研究に取り組んでいます.また,このような研究活動を通じて,電気・電子・システム・情報工学を基礎とした生体システム論に関する深い知識を有し,新しい原理の追及や新分野への展開を可能にするような創造性を備えた人材の育成を目的としています.

5つの研究テーマ

生体システムには未解明の機能やメカニズムがまだまだたくさん隠されています.それらを工学的に解明して利用することができれば,21世紀を切り拓く新しい技術を創出できる可能性があります.生体システム論研究室では,広範囲にわたる生体システム論研究を以下の5つの大きな研究テーマとして捉え,それぞれのテーマのもとで具体的な研究課題を探求するとともに,各テーマを有機的に連携・融合した新たな研究領域の創出を目指しています.

生体信号解析とヒューマンインタフェースへの応用

筋電位信号や脳波,心電図などの生体信号を計測し,そこに含まれる人間の運動意思や生理/心理状態を理解するための独自の信号処理アルゴリズムを開発するとともに,生体信号を入力とする新しいロボットインタフェースや医療福祉機器を提案しています.

生体運動解析とヒューマン-マシンシステム設計への応用

人間の感覚/運動機能を実験的に計測し電気電子工学的にモデル化するとともに,モデル化した人間特性を組込んだ新たな運動支援システムや次世代自動車操縦系などの開発を行っています.

新たな機械学習アルゴリズムに基づく統計構造ニューラルネットの提案

確率統計理論に基づく新しい機械学習アルゴリズムやニューラルネットを提案するとともに,ロボットや医療福祉機器の学習制御技術,医療データの学習的識別技術などの開発に応用しています.

脳機能・脳神経回路モデリングと人工生命体モデルの開発

脳が有する運動,感覚,知覚,学習,判断などの機能に着目し,人工的な神経回路モデルによりその機能を工学的にモデル化/再現することを試みています.そして最終的には,高次脳機能や他者の心を理解し協調して生きてゆこうとする社会脳機能,非言語的で無意識的,直感的な感性の工学的理解とモデル構築を目指しています.また構築した脳モデルを用いて,生物学的知見に基づいた人工生命体モデルの開発を行っています.

生体情報マイニング技術と医療支援システムの開発

これまで生体システム論研究室で研究開発してきた生体運動解析技術,生体信号解析技術,学習識別技術,生体シミュレーション技術などの電気電子・システム情報技術を駆使し,医工連携による新しい医療支援システムや医療機器の研究開発を行っています.

研究業績

2017年07月21日 現在の本研究室の研究成果は,

などにまとめ,国内外に向けて発信しています.

最新の論文

A Voice Signal-Based Manipulation Method for the Bio-Remote Environment Control System Based on Candidate Word Discriminations

Taro Shibanoki, Go Nakamura, Takaaki Chin and Toshio Tsuji
Journal of Robotics, Networking and Artificial Life, Vol. 4, No. 1 (June 2017), pp. 87-90, 2017 (SCI, in press)

Obstacle Avoidance Method for Electric Wheelchairs Based on a Multi-Layered Non-Contact Impedance Model

Haruna Kokubo, Taro Shibaniki,Takaaki Chin and Toshio Tsuji
Journal of Robotics, Networking and Artificial Life, Vol. 4, No. 1 (June 2017), pp. 45-48, 2017 (SCI, in press)

A Human Reaching Movement Model for Myoelectric Prosthesis Control

Go Nakamura, Taro Shibanoki, Yuichiro Honda, Akito Masuda, Futoshi Mizobe, Takaaki Chin and Toshio Tsuji
Journal of Robotics, Networking and Artificial Life, Vol. 4, No. 1 (June 2017), pp. 22-27, 2017 (SCI, in press)

代表的な論文情報

Human Hand Impedance Characteristics during Maintained Posture in Multi-Joint Arm Movements

T.Tsuji, P.Morasso, K.Goto and K.Ito
Biological Cybernetics, Vol.72, pp.475-485, 1995.

A Human-Assisting Manipulator Teleoperated by EMG Signals and Arm Motions

Osamu Fukuda, Toshio Tsuji, Makoto Kaneko and Akira Otsuka
IEEE Transactions on Robotics and Automation, Vol.19, No.2, pp.210-222, April 2003.

A Recurrent Log-linearized Gaussian Mixture Network

Toshio Tsuji, Nan Bu, Makoto Kaneko, Osamu Fukuda
IEEE Transactions on Neural Networks, Vol.14, No.2, pp.304-316, March 2003.

更新履歴

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トピックス

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286. An artificial EMG generation model ...

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287. Continuous Blood Viscosity Monitori ...

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An Artificial EMG Generation Mo ...

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